あべ歯科医院(阿部歯科医院)
クリニックについて

  一般治療/小児歯科/インプラント
    矯正歯科/審美治療/訪問診療

 1977年開業
         あべ歯科医院

あべ歯科医院イメージ

*診療時間*
【 診療日 】
火~土曜日9:00~18:00
【 休診日 】月曜,日曜

*住所*
〒385-0022
長野県佐久市岩村田636-6

TEL03-5366-0346

外科医から見るインプラント治療の見解①

東京女子医科大学東医療センター形成外科 助教  医療法人社団創進会 みつわ台総合病院形成外科 医長  平野 由美

東京女子医科大学東医療センター形成外科 助教
平野 由美 先生

歯を抜いた後の治療方法にはインプラント、ブリッジ、入れ歯の3つがあります。
ブリッジや部分入れ歯による治療で、残った自分の歯にこれ以上の負担をかけたくない場合にはインプラント治療はとても有効な治療法です。

私もチタン製のプレートを手術器具として使用した経験があるため、その安全性と細菌感染のリスクについては十分理解しておりますが、医師が手術を行う上で大事なのは正確な診断を行うことです。
より詳しい検査をすることで、手術の成功率も上がりますし、偶発症といった良くないことが起きるリスクも下がります。

歯科用のCTスキャンがあり、しっかり診断している医院での施術が大切だと考えます。
また研鑽を積んだ一つの証である専門医を取得している先生が在籍しているかも判断の基準となるでしょう。

【専門医等】
日本形成外科学会専門医、日本レーザー医学会専門医、日本熱傷学会専門医

【所属学会】
日本形成外科学会、日本レーザー医学会、日本熱傷学会、日本創傷外科学会、日本褥瘡学会

外科医から見るインプラント治療の見解②

東京女子医科大学 八千代医療センター整形外科 診療科長 准教授 山本直也様

東京女子医科大学 八千代医療センター整形外科
診療科長 准教授 山本直也様より

私は子供の頃から虫歯になり易く、しばしば歯科に通院していました。
今回治療して頂いた歯も10年以上前に神経を抜いた歯でした。

50歳を過ぎて体の部品にガタが来る年頃です。

突然右下の歯の痛みと顎の腫れが強くなり「また虫歯になったか」くらいに考え、以前同じ病院で働いていた阿部先生を受診しました。

すぐにX線写真を撮ってもらうと、神経のない銀歯の根元の顎の骨が溶けていることが分かりました。
私は整形外科医であり、歯の治療のことは素人同然ですが、骨に細菌が感染して骨が溶けていることがどんな状況であるかは、良く理解できました。

最近では歯医者さんに単純X線写真だけでなくCT撮影 装置も備わっており、三次元で病気の拡がりが診断できるのには、時の流れを感じました(勿論どこの歯科医院にもあるわけではないようですが)。 

正直に言うと、できるだけ自分の歯を残して治療してもらいたいと思いました。
しかし他の歯科医からも「残っている歯の量が少なすぎて、かぶせ直すのは困難」と言われたことがあり、さらにCTで骨が溶けている写真を見せてもらったことで、すぐに諦めがつきました。
実は前医でそのように言われて治療をしばらく中断していたのです。

抜歯は予想外に痛くありませんでした。
他の歯科医で数本歯の神経を抜いてもらった時に局所麻酔注射がかなり痛いのと、打たれても無痛にならなかった経験があったのですが、阿部先生の麻酔は痛くありませんでした。

針が細くて、麻酔薬の浸潤速度がゆっくりだったからかも知れません。

抜歯後の治療方法として部分入れ歯、ブリッジ、インプラントの説明を受け、他の歯に負担をかけないインプラントを選択しました。

自分自身も患者さんに人工関節や脊椎固定のためのインプラントの治療をしていますので、メリットやリスクは十分承知しています。
インプラントを骨に埋め込む際に、一番起きてほしくないことは、術後の感染です。あくまでインプラントはチタンであり生体とは違い、免疫能力がありません。血流もありません。
従って、細菌感染を起こすリスクが整形外科領域では100~200例に1例の頻度であります。感染が生じた場合には、インプラントを抜去しなければ治癒しないこともあります。

口腔内では感染を生じて抜去することになっても、それほど大事にはならないだろうと考え、治療の選択には迷いませんでした。悩むとしたら費用のことだけでした。

それでも少し緊張して臨んだインプラント埋入の手術は、全く痛みを感じませんでした。
術後経過も良好で、3ヶ月後にセラミックの歯が入りました。

治療した下顎のインプラントの歯は全く痛みがなく、自分の歯と変わりがありません。
逆に上顎の奥歯に少し痛みを感じましたが約10日で消失し、その後は快適です。

きっと噛み合う上顎の奥歯に長い間荷重がかからなかったためでしょう。

歯は一本欠けても、他の歯に影響が出ることを実感しました。
やはり早期発見早期治療が重要ですね。

東京女子医科大学 八千代医療センター整形外科 診療科長 准教授 山本直也